ブログトップ

とある大工のブログ

u1e9ex6w.exblog.jp

【論説委員「私の1冊」】岩崎慶市 ヨハン・ゲーテ『イタリア紀行』(産経新聞)

 誰にも胸につかえたままの本が一冊や二冊はあると思う。イタリアにはまって、公私を問わず何度か訪問していた数年前に読んだこの本の一部には今も引っかかっている。

 人妻に失恋したゲーテがドイツから馬車で旅立ったのは1786年秋である。強い憧(あこが)れを抱くローマ文化と陽光あふれる気候は、傷心を癒やすのにうってつけだったのだろう。

 アルプスを越えてイタリアに入った途端に気分は高揚、すでにベローナ周辺でのはしゃぎぶりは滑稽(こっけい)なほどだ。ではルネサンスの中心都市フィレンツェはどうかと読み進む。すると「ローマへ行こうという欲求があまりに強く」と、たった3時間で素通りしてしまったのである。

 ダ・ビンチやミケランジェロもさることながら、ボッティチェリの『ビーナスの誕生』が醸(かも)す病的ななまめかしさは、中世の暗い宗教画しか知らない当時の人々に衝撃を与えたはずである。ここはぜひともゲーテの感想を聞きたいところだったのに、素通りはあるまい。

 そこで想像してみた。ひょっとして彼はギリシャ・ローマ文化の復興であるルネサンスを、単なるコピーと見たのではないか。そしてもう一つ気付いたのは時間軸である。

 ゲーテの時代はルネサンスから2〜3世紀後だ。5世紀もかけて教会を建てるような欧州のこと、まだ歴史の中での存在感がなかったとの推論も成り立とう。

 とはいえ、これは素人の勝手な思い込みと自覚しているから、胸のつかえは取れない。まあ、謎解きは老後の楽しみにでも取っておこう。

【関連記事】
飼い主たずねて600キロ イタリアで「名犬」話題に
京都の優雅さ、フランスで咲け 若手芸術家が「パリ20区物語」
旅好き育成“青田買い” 学生向け割安ツアー続々、パリ7万円も
上を向いて走ろう! 都心を快走「展望バス」
ぼったくり対策で新組織 日本人被害受けイタリア観光相

将棋 久保が逃げ切り、2勝目…王将戦・第3局(毎日新聞)
がんの悩み共有 「がん患者・家族会」13日発足(産経新聞)
「責めは当然感じるべき」小沢氏問題で鳩山首相(産経新聞)
「意図的な虚偽報告ない」を撤回=会見発言は誤解−石川議員が談話(時事通信)
自転車で加害者に… 各種保険の「特約」で安心(産経新聞)
[PR]
by sxubbt5dio | 2010-02-15 10:09
<< <中医協>再診料統一案「690... 陸山会事件、首相「小沢氏さらに... >>